自分自身がアルコールに強いのか弱いのか・・・?いろいろと調べていたら、ADHやADLH、ADLH2というものを知った。。
でも、なんだか専門的な説明が多くてよくわからないな・・・。もっと簡単に・・・。
それで、これらを鍛えたり、サプリで強化する事でお酒に強くなるの・・?
結論から言うと、ADHやADLH、ADLH2そのものの「活性」を変化させる事はできません(遺伝的なものなので)
しかし、サプリ等でアセトアルデヒドの代謝を助ける事で、二日酔いの辛さを軽減したり、顔が赤くなるのを抑制するサポートとなり得ると考えています。
それでは、1つずつ紐解いて行きましょう!
そもそもADHやALDHとは?
少し専門的用語も交える必要がありますが、なるべくわかりやすく・・・!
ADH
アルコール脱水素酵素です。体内に入ったアルコール(エタノール)がアセトアルデヒドに変化する際に活躍する酵素です。
お酒に弱い・強いというのにはあまり関係のない酵素です。ADHの働きが弱い人は、アルコールを分解できない状態が続くので、ほろ酔い状態は長い間継続します。気持ちよくて結果として飲みすぎたというパターンが多いです。
ALDH1
アセトアルデヒド脱水素酵素です。ADHの働きで、エタノールはアセトアルデヒドになっています。このアセトアルデヒドを処理するのがaldhです。
アセトアルデヒドが多量になって初めて作動するのがaldh1で、実はお酒の強弱にはほとんど関係がない酵素とされています。
ALDH2
同じく、アセトアルデヒド脱水素酵素です。こちらはお酒の強弱に密接に関わってくる酵素です。ALDH2中には活性が強さが3種類あります。
- 活性型
- 不活性型
- 失活型
日本人の構成比として、だいたい活性型:不活性型:失活型=5:4:1です。
ADH、ALDH1、ALDH2の違いまとめ
お酒に強い弱いを考える場合、ADHとALDH1は重要ではありません。(特にALDH1はほとんど関係ありません)ALDH2こそが重要です。
ALDH2不活性型の人がアルコールに弱い
ALDH1はほとんどアルコールの強弱に関係しないので、お酒の強さには、以下に述べる4種類の組み合わせを考えることができます。(※ALDH2が失活型の人は、そもそもお酒が飲めないので以下区分には入れていません)
ADH【強い】+ALDH2【強い】
すぐにアルコールをすぐに代謝してしまうので、酔わずに飲めるタイプ。
白人や黒人はほとんどがこのタイプ。どんどん飲めてしまうのでアルコール依存症になるのは9割以上がこのタイプ。
ADH【強い】+ALDH2【よわい】
ほろ酔い気分になれず、お酒が苦手なタイプ。
ADHの活性が強く、アルコールをすぐにアセトアルデヒトに分解してしまいます。つまり、飲酒の醍醐味(?)である「ほろよい状態」を味わうことができないタイプです。アセトアルデヒトの代謝能力は弱いので、頭痛や顔の赤み、二日酔いになりやすいタイプです。
ADH【よわい】+ALDH2【強い】
ほろ酔い気分が続くので、気持ち良くなり「どんどん飲んでしまうタイプ」飲酒量が多くなりがちで肝臓を痛めやすいタイプなので注意。
ADH【よわい】+ALDH2【よわい】
ほろ酔いが続き、飲みすぎ&二日酔いになってしまう人。顔の赤みが出て、なかなか引かないタイプです。また、肝臓を一番痛めるタイプ。要注意なタイプです。
ALDH2を増やしたり鍛えることは可能か
前提として、(当たり前ですが)ALDH2の型を変えたりする事は不可能です。しかし、アセトアルデヒトの代謝を促進することはある程度は可能ではあります。
飲む事で鍛える(※非推奨)
日常的にお酒を飲み続けていると、以前よりも飲める量が増えた・・!というような経験ってありませんか・・?実はこれは事実で、解明されつつあります。
MEOSというアルコールを分解する酵素があるのですが、これが鍛えられることでアセトアルデヒドの代謝能力がアップします。
しかし、重大なリスクがあり、からだを錆びさせる活性酸素を生み出したり、薬の作用が効きにくくなったりといった副作用があります。過度な飲酒には十分ご注意ください。
この方法は絶対に推奨しません。知識としての紹介です。
サプリを活用
アセトアルデヒドの分解をサポートするサプリは複数存在します。代表的なものは、オルニチン系やシジミエキスのサプリですね。
いわゆるオルニチンサプリと呼ばれるものには、オルニチンだけでなく、アセトアルデヒドの代謝をサポートするビタミンやミネラル分が含まれている商品が多いです。
最近注目されているサプリとして、スパリブという商品があります。
アルコールの代謝を促進する研究の成果として開発された商品で、新しいもの好きな方はチャレンジしてみるのもいいかもしれませんね。
ALDH2やADHの活性判定には遺伝子検査が確実
ご自身のADHやALDH2がどのタイプなのか・・・?きちんと知っておく事は重要です。簡易的に判定する方法もありますが、間違いなく活性判定をするには、遺伝子検査が確実です。
遺伝子タイプを上記4タイプに分類しておりますが、それぞれのタイプで「リスクとなり得る項目が異なる」ので、ご自身のアルコール耐性を理解し、身を守る意味でも「知っておく」ということは重要ではないでしょうか??